転職活動を始めようと思った時によく耳にする言葉で「自己分析」というものがあります。
言葉の意味はなんとなく分かるけれど、実際どうやったらいいのかわからないという人も多いのではないでしょうか。
自己分析とは簡単に言えば、自身を客観的に見て能力・性格・価値観・状態などを知ることです。
能力については比較的自覚しやすく、業績や成果物など客観的な判断材料も見つけやすいためここでは取り扱いません。
今回は誰でも簡単にできて、自身の価値観について知るための自己分析の方法について解説します。
【自己分析の目的とメリット】
自己分析をすることで一体どのような役に立つのでしょうか。
代表的なメリットをいくつかご紹介します。
1.転職理由・志望動機・自己PRに活かせる
自己分析の結果は、応募書類や面接で聞かれる「転職理由」「志望動機」「自己PR」に活かせます。
自分の強みや価値観を明確にし、説得力のあるアピールをするための材料となります。
2.企業選びの目線がクリアになる
自分の軸や志向性がわかっていると、求人が探しやすくなり、選択肢が広がります。
自社のビジョンやカルチャーを積極的に発信している企業も多いので、自分に合う企業を見つけやすくなります。
また、希望の条件や仕事に対するこだわりを整理しておくことで、キャリアアドバイザーに相談する際も有効です。
3.内定承諾の判断軸になる
内定を受けた際に、自己分析の結果を基に本当に自分に合った企業なのか、後悔のない選択をすることができるのか、判断する材料になります。
【自己分析のやり方】
自己分析の方法はさまざまありますが、今回は誰にでもできることがテーマですので、簡単な3つのステップに挑戦してみてください。
<Step1:喜怒哀楽に合わせて自分のこれまでの経験や人生を棚卸してみる>
感情は自身の価値観と密接に結びついています。
喜怒哀楽の4つの感情に合わせて、自身の経験を書き出してみましょう。
直近の出来事である必要はありません。
人生を大きく見渡した時に、パッと思い浮かぶこと経験を書き出してみてください。
具体的には以下のようなイメージです。
「喜」の感情
└高校時代、部活動で全国大会に出場した
└大学時代、初めてのバイト代で両親と一緒に旅行をしてすごく喜んでもらえた
└中学時代からの親友と社会人になって久しぶりに会ったが、変わらず居心地の良い時間を過ごせた
上記のような形で自分の人生の中で印象深い出来事を各感情ごとに書き出してみてください。
1つの感情につき、3つくらい挙げられるといいですが、無理に多く書き出す必要はありません。
思い付かなければ1つでも大丈夫です。
<Step2:書き出した出来事に「なぜ」と問いかけてみる>
次はStep1で書き出した出来事に「なぜ」と問いかけてみましょう。
上の「高校時代、部活動で全国大会に出場した」ことを事例にやってみます。
なぜ、「高校時代、部活動で全国大会に出場した」に喜びを感じたのでしょうか。
1.全国大会出場を部活動全体の目標としていたから
2.高校2年生の時に準決勝で負けて悔しい思いをしたから
3.苦しい練習の成果が報われた瞬間だと感じたから
4.県大会優勝に繋がる決定的なプレーを自身がしたから
などいろいろな理由が思い浮かぶのではないでしょうか。
これも複数書き出すことが必須ではないですが、思いつく限り書き出してみてください。
<Step3:あなたの価値観として簡単な言葉にしてみる>
いよいよ最後のステップです。
Step2で書き出した理由を読んで、言葉を連想してみましょう。
ここで出てくる言葉はあなたの価値観、もしくはそれに近い言葉となっているはずです。
Step2で出てきた言葉を例として実践してみます。
1.全国大会出場を部活動全体の目標としていたから
└目標達成、仲間との成長
2.高校2年生の時に準決勝で負けて悔しい思いをしたから
└努力、負けず嫌い
3.苦しい練習の成果が報われた瞬間だと感じたから
└努力、成果、報酬
4.県大会優勝に繋がる決定的なプレーを自身がしたから
└影響力、貢献
上記のようなイメージです。
この時、深く考え過ぎずに直感的に言葉を出してみることを大切にしてください。
難しい言葉で表現する必要もありません。
また、似た単語や同じ単語が繰り返し出てくる可能性もありますが、それもそのまま出してみてください。
さて、ここまでで自己分析は完了です。
さいごに今回の自己分析をどのように活用するのか、簡単にご紹介します。
今回の自己分析で見つけた自身の価値観は必ず何かしらの出来事と結びついています。
それは自身の考え方や価値観を事実とセットで話す材料を持っているということです。
志望理由でも自己PRでも面接の受け答えでも「努力を続けることが私の信条です」と伝えることは可能です。
ただ、面接官が知りたいのは「努力を続けること」が「なぜあなたならできるのか」です。
客観的な事実や根拠を持って話すことにより、あなたの言葉はさらに説得力を増します。
自己分析は面倒で大変なこともあります。
定期的に行うことで自身の変化や価値観を知ったり、内省のきっかけを持つこともできます。
もし1人で取り組むことに悩んだ場合はご相談も承ります。
もう一度、自分に期待する人材紹介「ヒューマン リレーションズ」 – Human Brothers
自己分析をして、良い転職活動をする準備に役立てていただければ幸いです。